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はー・・・


忘年会という名の接待がありました。
もうなんていうか、酒飲みは全員死ねよとか思っちゃうぐらいの不快な飲み会で、家に帰って一人延々ダンボールを素手で解体しちゃいそうなぐらいのストレスマッハ状態だったわけなんですが・・・
そのストレスに耐えながら、そうだ昨日読みかけだったなと手に取った猫物語(黒)を読んだ瞬間、全ての怒りを忘れて気づいたらこんな時間に。
はー・・・西尾維新すげーわ。
クビキリサイクル読んだ時は、ずいぶん読みにくい文章書くなーぐらいで気にする作家でもなかったんですが、よもやこんな時間を忘れ去るぐらいに没頭するような素晴らしい話を書く人だったとは。
うんうん、やっぱあれですよ。ストレス発散のために酒だの運動だの色々試してみましたが、結局インドア派にはこれが一番ですよ。
現実を忘れるぐらいに没頭する物語。これに勝るものなしですわ。
ちなみに、偽物語以降はまだ買っておらず、今読んだ猫物語以降は友人からの借り物。
…別に金を惜しんでるとかではなく、どうせ偽物語のアニメが始まったら、アニメイトとかでフェアやるんだろという、過去の悲しい経験によるものです。

以下、今まで読んだ物語シリーズのちょっとした感想。

・化物語(上下)
 アニメを先に見てから読みました。まず驚いたのは、アニメの再現率の高さ。シャフトがどれだけいい仕事したのかが、原作読んでわかりました。
 アニメだと尺の都合でカットされたであろう部分が多々あったので、一度見た話のかさが増した感じで大変お得な気分に。
 話の最後でアララギくんが忍野のことを語ってる部分が、何回読んでもぐっときますね。
 逆に、一番最後に閉めのところは、声優さんの語りの力もあって、アニメ版が非常によくできてたと思います。

・傷物語
 アララギくんが羽川のことを「命の恩人」と言ってた理由がよくわかった話。
 逆に、ここまでの超絶青春展開を経て、なんでアララギくんは羽川と付き合わねーんだよ! と思ってましたが、これも後になって理由がわかってもう心底震えました。
 序盤は忍野のかっこよさやらアララギくんと忍が親密になっていく過程やら羽川との絡みやらでほんわかしていたところに、ギロチンカッターのアレですよ。
 あーこんな素敵にほんわかとした雰囲気なら大丈夫だよなーああいうの見たくないよなー出ないよなーぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!
 みたいなこう見事に手玉に取られた感じ。
 この、最初に生じて終始張り付いてた嫌な予感と、徐々に親密になって物事が好転して和んで緩んでいく感触は、そのままアララギくんの意識とかなり似通ったものになってたはずで、臨場感ばっちり。
 最後の最後まですっきりと楽しめた逸品。

・偽物語(上)
 神原さんが変態で素敵でした。まずここ。大事なところ。
 アララギくんの神原弄りもキラリと光ってた。これだけでご飯が十杯は食える。
 でも、真の変態はお兄ちゃんの方でした。爆笑。
 仲が悪いという前振りから始まって、兄に認められない妹達のコンプレックスとか、行動が幼稚で見てられないと冷たい目で見ながら常に妹達を気遣ってるお兄ちゃんらしさとか、話が進むにつれて見えてくる兄妹関係の味が素晴らしい。

・偽物語(下)
 歯みがきやばい歯みがき。
 この下巻読んだ人間の100人中100人が言い切ると思う。西尾維新は世紀の天才か稀代の変態かのどちらか。
 っていうか、下巻全体のエピソードは他の巻に比べてキラリと光るものがないというか普通。
 むしろいかにお兄ちゃんが変態で変態で変態なのかに全てが集約されていたと言っても過言ではないと思う。
 っていうか本気で歯みがきが神すぎ。

・猫物語(黒)
 話の1/3ぐらいのエピソードが、化物語で語られていた内容だったので、若干既読感があったものの、その既読感を利用して羽川の異常性をこれでもかと見せ付けてくる素晴らしい出来でした。
 何より、アララギくんがなんで羽川と付き合わなかったんだよ! 的な不満を木っ端微塵に打ち砕くだけのエピソードとあのラストが最ッ高。
 最初の月火ちゃんとの会話から派生したアララギくんの「俺、あいつのこと好きだと思ってたけど、まあ気のせいだよな」みたいなよくありがちな朴念仁的解決じゃなく、途中でちゃんと恋心に気づいて羽川のドス黒い面を見てもまだ羽川のことが好きで、それでも完膚なきまでに羽川のことを諦めざるを得なかったアララギくんの無念さが切々と書かれてて、読了後に清清しささえ感じました。
 これと合わせてつばさキャットを読み返してみると、色々とまた想像ができて凄く楽しい。





さ、というわけで残りを読むか…涎が止まらないぜ…
by udongein | 2011-12-17 02:42 | 戯れ言


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