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昔の思い出


 私に兄がいます。
 この兄、私より6年3ヶ月年上です。妹は10ヶ月年下。父母に計画性というものは、あまりなかったと思われます。
 6年という差は、まだ30にもなっていない私には物凄い距離を感じさせます。それが昔ならなおさらです。
 私が小学校へ行くと同時に、中学へ通い始めていた兄。
 私が中学へ行くと同時に、家を出て行った兄。
 その「幼少から小学校まで一緒だった」兄というのは、まあ小学生の私ら兄弟(妹含む)にしてみれば神に近かったわけですよ。





 駄菓子屋へ行って100円の使い道を真剣に検討している頃に、ポテトチップスをモリモリ食ってる姿は「大人とは好きなものを好きなだけ食えるもの」と心に植付け。
 暇な時に絵を描いてみせたり、ゲームを作ってみせたり、と鉛筆だけで娯楽を作り出すその姿は仙人や神に近く。
 方々遊びまわるアクティブな姿は、自転車で行ける場所までが行動範囲だった私には、遠い異国を旅する人のようで(やや誇張)
 そして常に暗く、足の踏み場もないほど物が溢れ、敷きっ放しの布団が唯一物を踏まずにすむ空間であったあの部屋は「探せば絶対に新しい発見がある」お宝の山でした。それはもうRPGのダンジョン級に。
 自分が凡庸な人間にならなかったのは、多分に自分の性格もありますがそれ以上に、個性を自覚しない少年時代に、強く個性を発していた兄が側にいたことが大きいと思います。
 通常あるものに必ず一工夫付け足す、というのが兄から学んだもっとも大きなものでしょうか。


 さて、私と妹にとって幼い頃雲上にいた兄はまさしく神だったのですが、それゆえの弊害もありました。
 それは反面教師として見れないこと。
 兄が完璧超人だと信じて疑わなかった頃は、何から何まで兄の真似をしたものです。
 だから布団が敷きっ放しだったり、服や本やCDが散らばってたりするのは、全部お兄ちゃんのせいなんです☆

 ――やめてやめてお兄様やめてぶたないでグーはやめて!!

 
by udongein | 2004-07-12 20:34 | 戯れ言


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